ドノバン珊瑚礁

白い帆船に乗って、音信不通の父親に会いに南太平洋へ。

そこで待っていたのは、父の友人の元軍人と子供たちだった。

●今回の船が出てくる映画

DONOVAN'S REEF

1963年公開 アメリカ映画


●あらすじ

アメリカ・ボストン在住アミリア・ディダムは、伯父が死んだためアミリア・ディダム汽船会社を引き継ぐことになったが、問題が起こった。大株主であるアミリアの父親の了解が必要だと言う。長い間音信不通の父に会いに、アミリアはハレアコロハ島にやってきた。父親の方は、娘の突然の訪問に大慌て。というのも、この島の女性(故人)と愛し合い、子供を3人も作っていたからだ。自分は医者の仕事で隣島へ出張していたのを良い理由に姿を隠すことにし、親友でバー経営者のドノバンに3人の子供の父親役を頼む。


●ここに注目!

一人の元軍人の男が太平洋を航く船で働いていた。海の向こうに見える島を船長に訊ねると「ハレアコロハ島」だと言う。男は船から海へ飛び降り、島へ泳いで行った。男の名前はギルフーリー。印象的な登場の仕方だが、この男は脇役である。彼の元軍人仲間で「ドノバン珊瑚礁bar」オーナーと、もう一人の元軍人仲間で医者の娘がこの物語のヒーロー&ヒロインである。

映画の舞台「ハレアコロハ島」は架空の南太平洋の島だ。ロケ地は、主にハワイ・カウアイ島である。ハワイ諸島の中でも最も歴史が深く、自然が豊かな島で、ハナマウル・ベイ、オパエカア滝、ワイメア・キャニオンなどで絶景スポットも登場する。

不思議なのは、映画の中の登場人物の衣装や家などだ。例えば、女の子が着ているのはセーラー服の制服だったり、住んでいる家のお手伝いさんは着物を着て日本語で挨拶したり、畳にピアノが置いてあったり。日本の文化がミックスされており、日本で生活している人だからこその違和感が、この映画の魅力の一つにもなっている。

ドノバンを演じるジョン・ウェインは、端役時代から友情を固めていたジョン・フォード監督の大ヒット作『駅馬車』(1939年)に 主演して以来の名コンビだったが、この映画で解消した。この映画でも元軍人を演じているが、ウェインは西部劇や戦争映画に俳優としての信念を賭けていた。「アメリカの英雄」として賞賛されたが、実際には兵役には就いていない。家族依存を理由に、徴兵猶予を申請し受理されている。


●ここに船!

最初のシーン。実は脇役だったギルフーリーが働いているのは船である。船が島に寄港しないと知ると、甲板から海へ飛び込む。島に泳ぎついたギルフーリーは、なぜか島の女性たちにモテモテだ。


アミリアを乗せてやってきた船は、白い帆船である。彼女が叔父から引き継いだのは汽船会社なので、この船も自社のものなのだろうか?そこは明らかになっていない。港がない島らしく、沖に停まっていると、彼女とその荷物を迎えに、カヌーが何艘もやってくる。


その先頭にいるのがドノバンで、二人は最悪の出会いを果たす。その理由は、彼女が船からカヌーへの乗り換えがうまくいかず、海に落ちて、鞄も海に落ちて、ずぶ濡れになるからだ

この後、アミリアは海に落下。白い服だけど、全然透けません。

最後のお別れのシーンでも、白い帆船は登場。たぶん、アミリアの来島シーンと合わせて撮影。

船の手配とエキストラの手配を考えたら、その方が効率的だもんね。

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クルーズ映画ライター あいさわみき が 船が出てくる映画を気ままにコツコツ書きまとめています。 船の映画 船が出てくる映画 船が舞台の映画 船が登場する映画 あらこんなところに船が!という作品に出会うと、最高にハッピーです。 なので、ハッピーのおすそ分け、それがこのサイトのコンセプトです。