ダーティーハリー2

今度のハリーの敵は、新人4人の白バイ刑事とその黒幕。

廃船となった護衛空母シボニーで最後の戦いが繰り広げられる。


写真@dryicons


●今回の「船」が舞台の映画

MAGNUM FORCE/UNA 44 MAGNUM PER L'ISPETTORE CALLAGHAN

1973年 アメリカ映画


●あらすじ

サンフランシスコ市警のハリー・キャラハン刑事は、売春組織や麻薬組織の幹部に集中する殺人事件を捜査していた。犯罪者の殺害に肯定的な、白バイ隊員の同僚チャーリーを疑うハリーは探りを入れるが、チャーリーは事件に巻き込まれ殺害される。その裏でハリーは交通課のジョン、マイク、フィル、レッドという4人の新人警官に疑念を抱いていく。


●ここに注目!

クリント・イーストウッドを一躍有名にした「ダーティハリー」シリーズの2作目。前作を超えるヒットを記録した。普通は他人が嫌がる汚れ仕事ばかりしているので仲間内から「ダーティハリー(汚れ屋ハリー)」と呼ばれている。

ちなみに、ダーティハリー症候群という言葉がある。警察官が陥るとされる精神状態の俗称だ。意味は、緊張状態にある新人警官が、自らを逞しく見せようとするあまり過度の暴力をふるってしまうことを指す。「主人公ハリー・キャラハンが正義の名のもとに犯罪者を自ら次々と処刑してゆく」という「ダーティーハリー」映画の間違った印象にちなんで、この名で呼ばれるようになった。「ダーティーハリー2」では、実際に「新人警官が、自らを逞しく見せようとするあまり過度の暴力をふるってしまう」、まるでダーティーハリー症候群に侵された登場人物との対決が見られる。ダーティーハリーと、ダーティーハリー症候群の警官との違いは、、、微妙だ。4人の新人警官に「サンフランシスコの悪の一掃に加担しないか」という誘いを一蹴したハリーは、その後、彼らに命を狙われていく。そして、最終的にはやっつけてしまう。その時のハリーの捨て台詞は「分をわきまえろ」。ハリーが行っていることは過剰防衛であり、まさに正義という名を借りた犯罪行為だ。法律的には許されるわけない。しかし、ハリーは、微妙な立ち位置でこれが正当化されている。


●ここに「船」!

ハリーが悪徳白バイ警官4人組に追われて逃げ込む空母。ここがラストの戦いになる。護衛空母シボニーは、1944年4月1日に起工。終戦当時、1945年10月24日から11月16日まで東京湾にも停泊していた船だ。1956年に退役。1970年6月1日に除籍され、翌年ニューヨークのユニオン・ミネラルズ・アンド・アロイ社にスクラップとして売却されたが、港でしばらく放置されていた。そんな状況の時に、映画のアクションシーンの場所を探していた「ダーティーハリー」製作スタッフに留まった。

映画製作当初、空母でのアクションシーンの予定はなかった。それが、蓋を開けてみれば、最後の戦いの舞台として、空母ならではの広い甲板が大いに役立っている。

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