バロン

ユマ・サーマン演じるヴィーナスに出会った後、「船の墓場」と化した

魚の怪物の胃袋で、かつての家来と愛馬と再会! 秘策で脱出を図る!

●今回の「船が出てくる映画」

The Adventures of Baron Munchausen

1989年公開 アメリカ映画


●あらすじ

「理性の時代」18世紀後半、ドイツはトルコ軍に包囲されていた。そんな中、海岸沿いの小さな町の劇場では芝居『ほら吹き男爵の冒険』が上演されていた。そこへ突然、「私がほら吹き男爵だ」、つまりは歴史上実在の人物だったカール・フリードリヒ・ヒエロニムス・フォン・ミュンヒハウゼン男爵だと名乗る老人が乱入する。さらに彼は、この戦争のきっかけが自分にあるとも言い出し、観客に向かって自分の冒険を語り始めたが、攻撃が始まり中断。彼の話に魅了されていた一座の少女・サリーと共に、ミュンヒハウゼンはトルコ軍を倒すため、かつての家来を探しに出かけることにした。


●ここに「注目」

監督は『未来世紀ブラジル』で知られるテリー・ギリアム。公開当時最新鋭の技術を用いて映像化したファンタジー作品で、かなり奇想天外なストーリーと映像だったため、映画配給会社は上映映画館の数をかなり少なくした、というお話。その結果、興行収入はもちろん少なく、脚本家に支払うギャラは監督のポケットマネーだったそう。

そんなエピソードより注目して欲しいのは、作中に現れるヴィーナスの美しさだ。演じるのはウマ・サーマン。作品によってはユマ・サーマンと表示されるハリウッド女優だ。1970年生まれなので、作品に出演した時はまだ10代(後半)。彼女を見るだけでも価値がある作品だと思う。

●ここに「船」!

女性たちの下着を集めて気球を作り、月で月の王様に挨拶し、地球に戻ったらそこは地底の神ヴァルカンの住む活火山で、ヴァルカンの家でヴィーナスに恋したミュンヒハウゼンとその一行は渦潮に放り出される。そこは大海原で、巨大な魚の怪物に一行は飲み込まれてしまう。怪物の腹の中は魚が飲み込んだ船が複数、船の墓場と化していた。その片隅で、ミュンヒハウゼンはかつての家来たちと愛馬ブーケファラスと再会。とある作戦で魚の腹から船とともに脱出する。

船の墓場といえば、バングラデシュの海岸沿いの街、チッタゴンの船舶解体場が有名で、平均的な船の解体には3~4カ月かかり、解体した鉄くずなどは4億円で売れ、1億円の利益が出る、という話だが、作中の時代の船はいずれも多分木製で、魚の腹の中で自然解体するにはかなり時間がかかりそう。ピノキオのおじいさんが鯨の腹の中に住んでいたが、魚系の腹はそれほど消化液は出ていないんだなーとつい思ってしまったシーンだ。

クルーズとシネマ 船と映画 船の映画 船が出てくる映画 船が舞台の映画 船が登場する映画

クルーズ映画ライター あいさわみき が 船が出てくる映画を気ままにコツコツ書きまとめています。 船の映画 船が出てくる映画 船が舞台の映画 船が登場する映画 あらこんなところに船が!という作品に出会うと、最高にハッピーです。 なので、ハッピーのおすそ分け、それがこのサイトのコンセプトです。