フレンチ・コネクション

マルセイユとニューヨークを結ぶ麻薬ルートを

アフリカン・マーキュリーがリンカーンとブツを乗せてやってくる。

今回紹介する「船が出てくる映画」

The French Connection 1971年 アメリカ映画

●あらすじ

ニューヨーク市警察本部薬物対策課で“ポパイ”とアダ名されるドイル刑事。彼は薬物捜査のベテランだが、捜査のためならば強引な手法も厭わない。麻薬の売人を逮捕したある夜、ドイルは相棒のルソーと共にナイトクラブ「コパカバーナ」に飲みに出かける。そこには有力マフィアの組長たちが妻同伴で来店していた。その際、組長夫妻たちと共にテーブルを囲み、札びらを切っている若い夫婦がいた。不審に思ったドイルとラソーは、その夫婦を捜査する。

●注目!

題名の「フレンチ・コネクション」は、マルセイユとニューヨークを結ぶ麻薬取引のルートのこと。1961年、実際にニューヨークで起きた、ニューヨーク市警薬物対策課の刑事が密輸されたヘロイン40キロを押収した事件をモデルに作成された映画。

●ここに船!

冒頭、フランス・マルセイユで、ひとりの刑事が射殺される。次のシーンは12月のニューヨーク、ホットドック売りとサンタクロースに化けた刑事二人が麻薬の売人を逮捕する。3つ目のシーンにいよいよ船が出てくる。港を歩く男二人。世界最大の船を受け入れるだけのドックを依頼するヒゲの男、これが黒幕アラン・シャルニエだ。背景にマジョール大聖堂(建造1896年)が見えるので、ここはフランス・マルセイユである。もともとは貨物船やフェリーの港で、倉庫なども多く、ごちゃごちゃで暗い雰囲気がどことなく漂っていたが、再開発で美術館ができたり、2014年に『 港のテラス 』(LES TERRASES DU PORT)という名のショッピングモールが完成したり、昔を知る人には驚くほどの変わりようだ。

船はもう1シーン。シャルニエが麻薬の密輸を依頼した、フランスのTVタレントの デブローが、マルセイユから船でニューヨークへ渡るってきたところ。記者から「どうして船で来たのか」を聞かれたデブローは、「最近忙しくて、電話のベルに邪魔されないでゆっくりできるのは船ぐらい」と言っているその背景で、1台の車が港に運び込まれる。それはアンリの車リンカーン。走り出す車を見つめるシャルニエとニコリの姿が港にあった。運んできた船は、AFRICAN MERCURY(アフリカン・マーキュリー)。1962年に Farrell Lines(ファレル・ライン)が運航を開始、1980年に「Mercury」に改名した。

写真:-KOOPS-

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クルーズ映画ライター あいさわみき が 船が出てくる映画を気ままにコツコツ書きまとめています。 船の映画 船が出てくる映画 船が舞台の映画 船が登場する映画 あらこんなところに船が!という作品に出会うと、最高にハッピーです。 なので、ハッピーのおすそ分け、それがこのサイトのコンセプトです。